京都サンガが奥川雅也選手を獲得!アウクスブルクから古巣へ復帰し強力攻撃陣を形成

J1リーグの定京都サンガF.C.が、元日本代表MF奥川雅也選手の獲得を決定しました。欧州で培った経験と技術がチームの攻撃力強化に寄与することが期待されています。正式発表は近日中とされ、京都サンガの来シーズンに向けた重要なピースとして注目されています。

J1京都サンガに奥川雅也選手が10年ぶり復帰

J1リーグの京都サンガF.C.が、元日本代表MF奥川雅也選手(ドイツ1部アウクスブルク)の獲得を決定しました。このニュースは1月22日に明らかとなり、すでにクラブ間で完全移籍に関する合意がなされているとのことです。複数のドイツ関係者の話によれば、正式発表は近日中に行われる見込みであり、10年ぶりの古巣復帰に期待が高まっています。

“古都のネイマール”としての輝かしいキャリアの始まり

奥川選手は京都サンガのアカデミー出身で、2015年にトップチームへ昇格しました。

ドリブル突破や左右両足での高精度キックを得意とし、そのプレースタイルから“古都のネイマール”と称される存在でした。

2014年には日本人選手として初めてリバプール(イングランド)から正式オファーを受け、2015年夏にはザルツブルク(オーストリア)への完全移籍を果たします。

ザルツブルク在籍中には、欧州チャンピオンズリーグでバイエルン・ミュンヘンを相手にゴールを決めるなど、大舞台での実力を発揮しました。

2020年11月には森保ジャパンに初招集される予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で実現はしませんでした。

ブンデスリーガでの挑戦と苦難

ザルツブルクで着実に存在感を示した奥川選手は、2021年1月にブンデスリーガ1部のビーレフェルトにレンタル移籍しました。

同シーズンではリーグ戦13試合に出場し、1ゴール1アシストを記録。その後、同年6月に完全移籍へと切り替わりました。

しかし、ビーレフェルトは2021-22シーズンにブンデスリーガ2部へ降格し、翌2022-23シーズンも低迷が続き、最終的に3部へ降格することとなりました。

その中でも奥川選手はリーグ戦30試合で5ゴール10アシストと個人としての結果を残しましたが、クラブとの契約は2024年6月まで残していたものの、3部降格に伴い契約が解消されました。

2023年7月にはフリーでアウクスブルクに加入しましたが、その後2部のハンブルガーSVへ期限付き移籍。ここでは8試合の途中出場にとどまり、思うような出場機会を得られないままシーズンを終えました。

苦難を乗り越えての古巣復帰

近年、奥川選手は度重なる負傷に苦しめられてきました。

鎖骨骨折や左膝の内側じん帯損傷などで長期離脱を余儀なくされ、今シーズンはリーグ戦での出場機会がありませんでした。

それでもセカンドチームを主戦場にしながら移籍先を模索し、古巣京都サンガの熱意ある交渉に応える形で復帰が実現しました。

京都サンガの奥川選手への期待

京都サンガは今シーズンのタイトル獲得を明確な目標に掲げています。

FWラファエル・エリアス、FWマルコ・トゥーリオ、FW原大智という破壊力のある3トップに、奥川選手の高い技術が加わることで、Jリーグ屈指の攻撃陣を形成することが期待されています。

奥川選手の復帰は、京都サンガにとって今オフ最大の補強となり、チーム全体の戦力アップが見込まれます。

彼の活躍が新シーズンにどのような影響をもたらすのか、多くのファンが注目しています。

奥川雅也選手のポジションとプレースタイル

両サイドで輝くサイドハーフ・ウイング

奥川雅也選手は主にサイドハーフやウイングのポジションでプレーする選手です。

左右両サイドで起用可能ですが、特に右サイドでの活躍が目立ちます。

左利きの選手でありながら、右足でのボールタッチも得意で、両足を使いこなす技術が彼の最大の特徴の一つです。

この特性を活かして、ボールを左右の足で巧みに持ち替えながら、相手のタイミングをずらして抜き去るプレーが光ります。

ドリブルの巧みさと緩急の使い方

奥川選手のドリブルにはスピードだけでなく、緩急をつける工夫が見られます。

彼は直線的なスピードで突破するタイプではなく、加速と減速を織り交ぜながら相手の重心を崩すスタイルを得意としています。

特に右サイドからのプレーでは、縦方向だけでなくカットインも駆使し、攻撃の幅を広げることができます。

このようなプレースタイルを持つ日本人選手は少なく、希少価値の高い選手と言えるでしょう。

守備とスタミナの向上

攻撃的なプレーが注目されがちな奥川選手ですが、守備面での成長も見逃せません。

豊富なスタミナを活かして、攻守にわたり貢献する姿勢を見せています。一方で、オフザボールの動きには課題が残ります。

足元でボールを受ける場面が多いものの、背後のスペースへ動き出すことで相手ディフェンダーを翻弄できれば、さらなる得点機会を生み出す可能性があります。

このような動きを身につければ、彼の持ち味であるドリブルにも一層磨きがかかるでしょう。

高いシュート精度とフリーキックの実力

奥川選手はシュート精度が高く、フリーキックも任されることが多い選手です。

左右両足で正確なシュートを打つことができ、センタリングの質も非常に高いものがあります

しかし、シュート意識をさらに高め、得点へのこだわりを持つことが彼のさらなる成長につながると考えられます。

優れたテクニックを持つ一方で、相手にとって”怖い選手”としての存在感を増すことが次のステップアップの鍵となるでしょう。

プレーヤーとしての個性

奥川選手は、スムーズな加速と絶妙な重心移動によって局面を打開する能力を持っています。

キックやボールコントロールは両足ともに高いレベルにあり、最初の京都在籍時に“古都のネイマール”と呼ばれたのも納得のプレーぶりです。

彼のプレースタイルは非常に個性的で、特に”両利き”という特性は他の選手にはない魅力です。

奥川選手自身が語るプレーの哲学

以前、奥川選手は自身のプレーについて次のように語っています。

「一応、両利きです。本来は左利き?いや、そこがいまいち分からなくて……。小学校4、5年生くらいのときから両足でボールを蹴っていて、違和感はまったくなかった。だから自分では、それを武器とも思っていないんですけどね。ゴールチャンスでは左右どちらの足でも対応できるんですけれど、それも速く蹴ることができるか、効率が良いかだけで決めています。」

「僕は、ドリブルにおいて重心の高さを意識しており、相手を誘い出しながら抜き去るスタイルを得意としています。視野を広く持つことでプレーの選択肢を増やし、周囲をうまく活用するプレーを心がけてます。」

彼の発言からは、状況判断力と柔軟性の高さがうかがえます。

さらなる飛躍への期待

奥川雅也選手は、その高い技術と個性豊かなプレースタイルで多くのファンを魅了しています。

課題を克服し、得点へのこだわりを一層強めることで、彼が相手にとって本当に怖い存在となるでしょう。

奥川雅也(オクガワ マサヤ)選手のプロフィールと経歴

プロフィール

  • ポジション:MF
  • 生年月日:1996年4月14日
  • 身長/体重:176cm/62kg
  • 出身地:滋賀県

経歴

クラブ

  • 京都サンガU18→京都サンガ→ザルツブルク→リーフェリンク→ザルツブルク→マッテルスブルク→ザルツブルク→ホルシュタイン・キール→ザルツブルク→ビーレフェルト→アウクスブルク→ハンブルガーSV→アウクスブルク
  • 2014年:京都サンガF.C.2種登録選手
  • 2014年:U-18Jリーグ選抜
  • 2011年:JFAプレミアカップ優勝
  • 2011年:全日本ユース(U-15)選手権優勝

日本代表歴

  • 2020年:日本代表
  • 2014年:U-19日本代表
  • 2014年:U-18日本代表
  • 2013年:U-17日本代表

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