出場機会を求めてFC東京へ期限付き移籍していた荒木遼太郎選手の鹿島アントラーズへの復帰が決定しました。オーストリア1部の名門からのオファーもありましたが、復帰決定に至ったこれまでをたどります。
出場機会を求めた移籍 ~FC東京での飛躍
2023年12月、荒木遼太郎選手は出場機会を求めて鹿島アントラーズからFC東京へ期限付き移籍を決断しました。鹿島では思うように出場機会を得られず、苦しい時期を過ごしていました。
この移籍は、彼にとって大きな挑戦であり、自身のキャリアを再構築するための重要な一歩でした。
そして、FC東京では開幕から先発の座を掴み、29試合に出場、7得点を記録する活躍を見せました。
持ち前の高い技術に加え、決定力も大きく向上させ、攻撃に欠かせない存在としてチームに貢献しました。
鹿島からの復帰オファー ~鬼木新監督が求める戦力
FC東京での活躍が認められ、荒木選手に鹿島アントラーズから復帰オファーが届きました。
鹿島は来季から、川崎フロンターレで数々のタイトルを獲得した名将、鬼木達監督が指揮を執ります。
攻撃的なサッカーを志向する鬼木監督は、前線で違いを作れる荒木選手の能力を高く評価し、チームに躍動感と厚みをもたらす存在として期待を寄せています。
土居聖真選手の移籍によって手薄になった中盤の強化も、今回のオファーの大きな理由の一つと言えるでしょう。
FC東京も獲得を希望~争奪戦の様相
鹿島からの復帰オファーに対し、FC東京も荒木選手の獲得を希望していたという情報があります。
期限付き移籍期間満了後、完全移籍での獲得を目指していた可能性も否定できません。
今季の活躍で評価を高めた荒木選手を巡り、古巣の鹿島と新天地のFC東京の間で争奪戦が繰り広げられました。
オーストリア1部名門からオファーの噂があった荒木遼太郎選手、古巣復帰との選択は?
荒木選手自身は以前から欧州移籍も視野に入れており、パリ五輪後の移籍を目指していたという情報もあります。
オーストリア1部の名門、オーストリア・ウィーンが、国内屈指のファンタジスタである荒木遼太郎選手の獲得に向けて動いていたことが1月4日までに分かりました。
複数の関係者によりますと、鹿島アントラーズには既に正式なオファーが届いていたということです。
オーストリア・ウィーンはリーグ優勝24回を誇る、国内屈指の名門クラブです。2024~2025年シーズンは現時点で16試合を終え、10勝3分け3敗で、首位のシュトゥルム・グラーツとは勝ち点3差の2位につけています。
しかし、ここまで総得点26と得点力不足に課題を抱えており、トップ下で得点力の高い荒木選手を後半戦の起爆剤として期待していたとのことです。
オーストリア・ウィーンは2024/25シーズン開幕時点で外国籍選手を6名擁していますが、同国1部リーグでは最大7名の外国籍選手を起用することが可能です。
オーストリアメディア『abseits』は「この冬に新たな外国人を獲得するためのスペースを残している」と指摘しており、荒木選手獲得に向けた動きを裏付ける情報となっていました。
しかし、冬の移籍市場で好条件を引き出すのは難しい状況でした。
関係者によりますと、鹿島アントラーズは戦力として荒木選手の慰留に努めたようです。
来季は、鬼木新監督の下、鹿島で更なる成長を遂げ、満を持して欧州に挑戦するという選択肢も浮上します。
古巣への愛着、新監督からの期待、そして欧州への夢。様々な要素が複雑に絡み合う中、荒木選手がどのような決断を下すのか、その動向が注目されていました。
名古選手、仲間選手、藤井選手、パレジ選手と放出した2列目の層が薄くなっている鹿島で、得意のトップ下こそ鈴木優磨選手が担う予定ですが、両サイドで新たな境地を見いだせば、欧州への道を切り開けるはずです。
レアル・マドリードのベリンガム選手のように、泥臭いプレーもいとわない姿勢を見せれば、更なる成長につながるでしょう。
荒木選手と鈴木優磨選手の共存は鹿島ファン長年の悲願でもあります。
荒木遼太郎選手が鹿島へ復帰決定!背番号は何番?
鹿島アントラーズは1月5日、荒木遼太郎選手が復帰することを発表しました。
また、2025シーズンのトップチーム登録選手を公表し、復帰する荒木選手の背番号は71番に決定しました。
荒木選手はクラブを通じて次のようにコメントしています。
「アントラーズファミリーの皆さんとまた一緒に戦えることを嬉しく思います。鹿島アントラーズの勝利、そしてタイトル獲得に貢献できるよう、全力を尽くします。」
荒木遼太郎(あらきりょうたろう)選手のプロフィールと経歴
プロフィール
生年月日:2002年1月29日
出身地:熊本県
身長/体重:170cm/60kg
ポジション:MF
経歴
ロアッソ熊本ジュニアユース – 東福岡高校 – 鹿島アントラーズ(2020)- FC東京(2024年期限付き移籍)
2023年FC東京移籍時のコメント
「ここ2シーズンは自分の思うようにいかず、このタイミングで環境を変える決断をしました。自分が苦しんでいる時、ずっと支えてもらったアントラーズサポーターの方々には本当に感謝しています。プロサッカー選手の価値はピッチで示すしかないので、結果を残せるよう頑張ります」
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