フランス1部リーグ、スタッド・ランスに所属する日本代表FW中村敬斗選手(24歳)の今夏の移籍が、複数の情報源から現実味を帯びてきました。この記事ではその動向について書いています。
スタッド・ランスからの移籍が現実味
フランス・リーグアン(1部)スタッド・ランスに所属する日本代表FW中村敬斗選手(24)の移籍が、今夏にも実現する可能性が極めて高まっています。
今シーズン、同選手は所属クラブでエース級の活躍を見せながら、同時に日本代表でも高い得点能力を発揮し、国内外の注目を一身に集めています。
複数の報道や関係者の証言を総合すると、中村選手の去就はほぼ既定路線であり、移籍市場において「注目銘柄」としてその価値が急騰しています。
リーグ・アンでの躍進
中村敬斗選手は2023-24シーズン、スタッド・ランスでリーグ戦32試合に出場し、11ゴール2アシストという堂々たる成績を記録しました。
この数字はチーム内トップの得点数であり、クラブが降格圏に沈む中でも攻撃の柱としてその存在感を見せつけました。特に注目されたのは、5試合連続でゴールを記録した時期で、これは安定した決定力を証明するものでした。
また、プレーの幅広さも魅力のひとつです。今季は左ウイングだけでなく、センターフォワードとしても起用されるなど、チームの戦術に応じた柔軟な対応力を見せ、フランス国内メディアからも高評価を受けました。とりわけ4月11日のRCランス戦では、1試合2ゴールの大活躍を披露。1点目はダイレクトボレー、2点目は自陣からのスプリントによるゴールで、フィジカルと技術を兼ね備えた選手であることを印象付けました。
スタッド・ランスの苦境と選手放出
中村選手の移籍が現実味を帯びている背景には、クラブの不振も大きく影響しています。スタッド・ランスは今季リーグ戦で14位に位置し、降格プレーオフ圏の16位とはわずか2ポイント差。最終節まで残留が確定していない状況です。このため、クラブは来季の再建に向けてチームの刷新を迫られており、主力選手の売却も視野に入れざるを得ない状況です。
フランスメディア『Topmercato』によれば、「中村敬斗やヴァランタン・アタンガナといった主力選手は、今季の結果にかかわらず今夏にクラブを去る見込み」と報じられています。さらに同メディアは、「クラブは多くの選手の売却を準備しており、新しい血を注入することで、来季の戦力強化を図る方針」としています。
海外クラブの熱視線
中村選手の活躍は当然、ヨーロッパ中のビッグクラブの目にも留まっています。かねてより中村選手に関心を示しているクラブとして、イングランド・プレミアリーグのリバプールの名前が挙がっており、今夏の移籍市場で再び動き出す可能性があります。
また、同じくプレミア勢のマンチェスター・ユナイテッド、さらにはブンデスリーガのボルシアMGやフランクフルト、ラ・リーガのアトレティコ・マドリードといった強豪クラブも興味を示していると報じられています。
さらに、フランス国内でもマルセイユやリールといったリーグ・アンの上位クラブが獲得に乗り出しているとの情報があり、仮にスタッド・ランスが残留したとしても、こうしたクラブの動きを前にして中村選手を引き留めるのは容易ではないでしょう。
市場価値は急上昇
移籍専門サイト「transfermarkt」によれば、中村選手の市場価値は現時点で1000万ユーロ(約16億円)とされています。しかし、一部専門家からは「この評価は安すぎる」との声も。中村選手のポテンシャルや現在のパフォーマンスを考慮すれば、少なくとも3000万ポンド(約48億円)は必要であるという見解もあります。
これは、中村選手が現代サッカーにおけるトレンドのひとつである「ウイング・ストライカー」として、極めて希少価値の高い人材であることに起因します。縦への突破力、カットインからのシュート、そして攻守におけるフィジカルの強さは、プレミアリーグのようなフィジカルコンタクトの激しいリーグでも通用するとの評価を受けています。
プレミアリーグ挑戦は実現可能?
中村選手本人の希望は、プレミアリーグでのプレーであるとされています。しかし、マンチェスター・シティやチェルシーといったクラブは既に人材が飽和状態であり、即戦力としての起用が難しい現実もあります。その一方で、チーム再編中のマンチェスター・ユナイテッドや補強の必要性が高いノッティンガム・フォレストといった中堅クラブは、現実的な選択肢として注目されています。
特にノッティンガム・フォレストは、来季チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグへの出場権獲得を狙っており、攻撃陣の強化は喫緊の課題。中村選手のプレースタイルが彼らの戦術と合致する可能性は高く、実際にRCランス戦で見せた長距離スプリントによる得点は、同クラブの戦い方にマッチしているとの評価も出ています。
日本代表での立ち位置
中村選手はクラブでの活躍のみならず、日本代表でも重要な戦力となっています。これまで14試合で8得点を挙げており、左ウイングやウイングバックでは三笘薫選手、前田大然選手とポジションを争う形ですが、彼らとは異なる特性を持つ中村選手は、戦術の幅を広げる意味で非常に貴重な存在です。
森保一監督も「ゴールにこだわる姿勢は最高評価。まるで打ち出の小槌のように振れば入る」とその技術力を高く評価しており、今後の代表活動でも中心的存在となることが期待されます。ワールドカップを見据えた戦力構築においても、中村選手のような多才な攻撃オプションは必要不可欠なピースです。
今夏の移籍はほぼ確実?
フローラン・ダバディー氏(元日本代表監督フィリップ・トルシエの通訳)も、「中村は非常に才能がある選手。今のパフォーマンスを維持すれば、スタッド・ランスがキープするのは難しく、ビッグクラブからのオファーは必ず届くだろう」と語っており、すでに水面下では複数クラブが動いていることを示唆しています。
スタッド・ランス残留の可否にかかわらず、中村敬斗選手の移籍は今夏の移籍市場で大きな話題となるでしょう。その動向は、日本代表、そして日本サッカー界全体にとっても極めて重要な意味を持つものになるはずです。
「結果に関わらず去る」
スタッド・ランスFW中村敬斗、クラブは今夏に放出を検討と現地メディアが報じる【海外の反応】https://t.co/Z0isdtyRqV
— フットボールチャンネル⚽️ (@foot_ch) May 12, 2025
(Xより引用)
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