サンフレッチェ広島がAFCチャンピオンズリーグ2で、ベトナムのナムディンを下し、快勝を収めました。この試合について、先制弾を決めた明治大学卒のルーキー中村草太選手の話題を中心にまとめました。
新星・中村草太選手が決めた価値ある先制弾
サンフレッチェ広島がAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)のラウンド16第1戦で、ベトナムのナムディンを3-0で下し、快勝を収めました。
この試合の主役となったのは、今季明治大学から加入したFW中村草太選手。途中出場ながら、プロ初ゴールを決め、チームの勝利に大きく貢献しました。
試合は互いに中盤で激しくぶつかり合う展開となり、前半はスコアレスで折り返しました。広島は後半19分に中村選手を投入し、1トップのジャーメイン良(29)と2トップの布陣へ変更。
すると、試合が動いたのは後半28分。ジャーメインのスルーパスに反応した中村選手が、相手DFの背後に抜け出し、角度のない右サイドから右足を振り抜きネットを揺らしました。
「ジャーメインさんが自分の得意な動き出しのタイミングで素晴らしいパスを出してくれた。あとは思い切り打つだけでした」と中村選手はゴールの場面を振り返りました。
🎯 No space too narrow for Sota Nakamura! 🇯🇵
He makes it look so simple!#ACLTwo | #NDIvSFR pic.twitter.com/8LIONWxi1y
— #ACLElite | #ACLTwo (@TheAFCCL) February 12, 2025
大学サッカー界のスターがプロの舞台で輝く
中村草太選手は、大学サッカー界でも屈指のアタッカーとして知られ、昨年度の関東大学リーグでは得点王とアシスト王の2冠を獲得しました。
決定力とチャンスメイクの両方に優れる彼は、大学時代から高く評価されており、その実力を早速プロの舞台で証明しました。
広島のクラブレジェンドであり、解説を務めた佐藤寿人氏も
「素晴らしかったですね!抜け出しも彼らしさが出ていました」と絶賛。
わずかプロ2戦目で結果を出した中村選手に、今後の期待がますます高まっています。
新戦力が躍動!サンフレッチェ広島の厚み増す攻撃陣
この試合では、中村選手のゴールに加え、新加入選手たちが躍動しました。43分には、湘南から加入したMF田中聡選手がペナルティエリア手前から強烈な左足シュートを決めて追加点。
さらに、アディショナルタイムには、札幌から加入したMF菅大輝選手が相手のパスをカットし、ジャーメインへ。
彼のシュートは相手GKに弾かれましたが、詰めていたMF越道草太選手が押し込み、3-0としました。
広島はこの試合で、富士フイルムスーパーカップに続く無失点勝利を達成。今季のJ1リーグ開幕戦へ向け、攻撃陣の層の厚さと充実ぶりを証明しました。
8強進出へ、広島の戦いは続く
この勝利により、広島はACL2の準々決勝進出へ大きく前進。
19日にはホームでナムディンとの第2戦を迎えます。勢いに乗る新戦力とともに、さらなる高みを目指す広島。
プロ初ゴールを決めた中村選手が、次戦でもチームを勝利へ導く活躍を見せられるのか、期待が高まります。
中村草太選手の特徴とプレースタイル
大学サッカー界屈指のアタッカー
中村草太選手は、大学サッカー界で評価の高かった、屈指の攻撃力を持つアタッカーです。
関東大学リーグでは2年連続で得点王とアシスト王を獲得するなど、決定力とチャンスメイクの両方に秀でた選手として注目を集めました。
プロ入りにあたっては複数のJクラブが獲得を狙いましたが、彼が選んだのはサンフレッチェ広島でした。
自身のプレースタイルとチームの戦術が合致することが決め手となり、新たなステージでの挑戦を決断しました。
スピードと俊敏性を生かした突破力
中村選手の最大の武器は、そのスピードと俊敏性です。
大学時代から相手ディフェンダーの背後を突く動きに優れており、縦への突破力が持ち味です。
プロ入り後も、今回のAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)や富士フイルムスーパーカップでそのスピードを存分に発揮し、得点につながる動きを見せています。
特に、今回のACL2の決勝トーナメント1回戦でのゴールは、スピードを生かした抜け出しから決定的なシュートを放ち、プロ初得点を記録する鮮烈な一撃となりました。
オフ・ザ・ボールの動きの巧みさ
また、中村選手は、単なるスピード系のアタッカーではなく、オフ・ザ・ボールの動きにも優れています。
前橋育英高校時代は2トップの一角としてプレーしていましたが、明治大学では左サイドハーフにコンバートされ、新たな視野を手に入れました。
さらに、トップ下やインサイドハーフのポジションを経験することで、ゴール前での動き方や味方との連携の重要性を学びました。
ボールがない場面でのポジショニングや相手ディフェンスラインの隙を突く動きが進化し、「分かっていても止められない存在」へと成長しました。
サンフレッチェ広島での挑戦
サンフレッチェ広島では、期待の大きさを象徴する背番号39を背負い、即戦力としての活躍が期待されています。
この番号は、かつて同じく大卒ルーキーとしてJ1で活躍した満田誠選手が背負っていたものであり、「彼を超えてほしい」というクラブの期待が込められています。
中村選手自身も「満田選手が残したインパクトを超えなければならない」と強い意気込みを見せており、目標として2桁ゴールを掲げています。
目標はチームの勝利への貢献
中村選手は、プロ入りに際し「チームの勝利に貢献することが何より大事」と語っています。
これまで支えてくれた家族や指導者への恩返しのためにも、一試合一試合で全力を尽くし、結果を残すことにこだわっています。
得点だけでなく、アシストや前線からの守備など多方面でチームに貢献できる選手として、広島の攻撃陣をけん引する存在になりそうです。
スピードとテクニック、そして優れた戦術眼を兼ね備えた中村草太選手。これからの活躍にますます期待が高まります。
中村草太(なかむら・そうた)選手のプロフィールと経歴
プロフール
- 現所属 : サンフレッチェ広島
- ポジション: FW
- 利き足 : 右
- 身長/体重:168cm/64kg
- 生年月日: 2002年10月15日
- 血液型: O型
- 出身地 : 群馬県高崎市
経 歴
所属
高崎市立東部小学校・ホワイトスター →高崎市立塚沢中学校・前橋FC → 前橋育英高等学校 →明治大学→サンフレッチェ広島
代表
- 2023年: U-22日本代表候補
- 2023年: 全日本大学選抜
- 2024年: 全日本大学選抜
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