三笘薫選手の経歴
三笘薫選手(1997年5月20日生)は、神奈川県出身のプロサッカー選手です。現在、イングランド・プレミアリーグのブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFCに所属しており、日本代表としても活躍しています。
川崎フロンターレ
川崎フロンターレの下部組織出身の三笘薫選手は、筑波大学を経て2020年に川崎フロンターレへ入団しました。Jリーグデビューシーズンからその才能を発揮し、卓越したドリブルとパスセンスでチームの攻撃を牽引しました。
海外へ飛躍
2021年にはベルギーのロイヤル・ユニオン・サン・ジロワーズへレンタル移籍し、欧州での経験を積みます。そして、2021-2022シーズンからブライトンに完全移籍。プレミアリーグという世界最高峰の舞台で、その実力を証明しています。
日本代表
日本代表としても活躍しており、東京オリンピックやFIFAワールドカップカタール2022など、数々の国際大会に出場。そのスピードとテクニックで世界を驚かせました。
三笘薫選手は、日本のサッカー界を代表するアタッカーとして、今後も世界で活躍することが期待されています。
🚨🔵 Official, confirmed. Kaoru Mitoma has signed new long term deal today at Brighton.
The agreement will be valid until June 2027 🇯🇵 pic.twitter.com/IL5YVBKQjK
— Fabrizio Romano (@FabrizioRomano) October 20, 2023
三笘薫選手のプレースタイル
ポジションとユーティリティ性
三笘薫選手は、主に左サイドハーフを主戦場としながらも、左ウイング、左フォワード、左ウイングバック、さらには左サイドバックまでこなすことができる、非常にユーティリティ性の高い選手です。左サイド全域で前線から守備まで幅広くプレーできる点が特徴です。
ドリブル
彼の最大の武器はドリブルの突破力です。爆発的なスピードや派手なテクニックではなく、細かいボールタッチや緩急の変化を活用することで相手を抜き去ります。その滑らかな動きから「ヌルヌルドリブル」と評されることもあります。川崎フロンターレ時代の監督だった鬼木氏は、三笘薫選手のドリブルについて「0から100に加速できる選手は多いが、100から0に止まれる選手は稀」とし、相手が先に動くことで自然にスペースが生まれると高く評価しています。
元日本代表の松井大輔氏は、三笘薫選手が「自分で作り上げた理論をもとに、抜けるタイミングを熟知している」と述べ、理詰めのドリブルが彼の特徴であると指摘しています。また、ドリブラーの永井雄一郎氏は、彼のファーストタッチやボールの置き方、フェイントを使わずともスピードが落ちない点を絶賛しています。同じくドリブラーの前園真聖氏も、三笘薫選手の技術的に高度なボールタッチを評価し、ネイマールのプレースタイルに近いとしています。
シュートとパス
さらに、乾貴士選手は「ドリブルだけでなく、シュートやパスもうまい」と語り、三笘薫選手の総合力を高く評価しています。また、彼のゴールスコアラーとしての能力は、川崎フロンターレ時代に開花し、J1リーグ新人タイ記録の13得点や新人初の2桁得点・2桁アシストという記録を達成しました。このように攻撃力が目立つ一方で、守備面の成長やチームへの貢献度も高い評価を受けています。
ヘディング
ヘディングについては本人も苦手と認めていますが、プレミアリーグや国際試合でのゴールシーンでは、ヘディングで得点を挙げるなど、プレーの幅を広げていることが伺えます。
日本代表でのプレー
また、日本代表では後半からの切り札として起用され、森保一監督からは「彼自体が戦術」「個人で局面を打開できる選手」と絶大な信頼を寄せられています。
ワールドカップ2022以降の新生日本代表では、英ブライトンでの活躍も後押しとなり、左サイドハーフや左ウイングとして先発起用されています。そのプレースタイルと実績から、日本サッカー界の将来を担う選手として大きな期待を集めています。
成績
川崎フロンターレ時代の成績
- 2020年:30試合13ゴール(ベストイレブン)
- 2121年:21試合8ゴール(シーズン途中退団)
サン=ジロワーズ時代の成績(ベルギー)
- 2021-22年:27試合7ゴール
ブライトンでの成績(イングランド)
- 2022-23年:33試合7ゴール
日本代表での主な出場歴
- 2021年:東京五輪
- 2022年:カタールW杯
三笘薫選手の実績に伴う年棒推移(推定)
2020年 川崎フロンターレ
三笘薫選手は、小学生時代から川崎フロンターレの中村憲剛選手に憧れていました。筑波大学を卒業した後、2020年に川崎フロンターレに入団します。2月22日の開幕戦・サガン鳥栖戦で早速J1デビューを果たし、7月26日の第7節・湘南ベルマーレ戦ではプロ入り初ゴールを記録しました。 新人ながら2桁得点を挙げる活躍を見せ、見事にJリーグのベストイレブンに選出されました。なお、プロ初年度の年俸は460万円でした。
2021年 日本代表に選出、ユニオン・サン=ジロワーズへレンタル移籍
2021年も引き続き素晴らしいプレーを見せ、東京オリンピックの日本代表に選出されました。大会では3位決定戦のメキシコ戦でゴールを決めるなど、大舞台での実力を発揮しました。 オリンピック終了後、すぐに海外進出を果たし、イングランド・プレミアリーグのブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFCに完全移籍が決まりました。しかし、A代表経験がなかったためイギリスの労働許可証が発行されず、その年はベルギーのロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズへ期限付き移籍となりました。このとき、三笘選手の年俸は8350万円でした。
2022年 ブライトン復帰
2022年夏、ブライトンに復帰することが発表され、8月13日のニューカッスル・ユナイテッド戦で後半74分から出場し、プレミアリーグデビューを果たしました。その後、シーズンを通じて安定した活躍を見せ、リーグ戦33試合で7ゴールを記録しました。この記録は、マンチェスター・ユナイテッド時代の香川真司選手やレスター・シティ時代の岡崎慎司選手が持つ日本人選手の1シーズン最多得点記録を更新する快挙となりました。
2023年 市場価値上昇が止まらない
2022-2023シーズンのFA杯4回戦では、試合終了間際に世界中を驚かせるスーパーゴールを決め、チームは前回王者リヴァプールを破る大金星を挙げました。この活躍により、三笘薫選手の市場価値はさらに高まりました。年俸も7億5000万円まで上昇し、ブライトンでの存在感を示しています。
三笘薫選手の移籍金
ブライトンへの移籍金は、Jリーグから海外に渡った選手として史上最高額となる推定300万ユーロ(約3億9000万円)でした。A代表経験がない状態でこれだけの移籍金が支払われたことから、三笘選手への期待がいかに大きいかが分かります。 現在の移籍金は約80億円を超えているとされ、ブライトン側も約80億2570万円という移籍金を設定しており、それ以下の金額での交渉には応じない方針を示しています。この背景には、三笘薫選手を手放したくないクラブ側の強い意志がうかがえます。
最新の移籍情報
三笘薫選手が、欧州ビッグクラブへの移籍を巡って注目を集めています。2022-2023シーズン、三笘薫選手はプレミアリーグデビューイヤーで大活躍し、その後も強豪クラブとの対戦で随所に違いを作り出してきました。しかし、移籍の現実には〝壁〟が存在するようです。
サッカー移籍市場の専門家として知られるイタリア人ジャーナリスト、ファブリツィオ・ロマーノ氏が、12月15日放送の『ABEMAスポーツタイム』に出演し、三笘薫選手の移籍について解説しました。ロマーノ氏は「三笘薫選手は非常にハイレベルな選手で、ファンタスティックだ」と高く評価。そのうえで、「ブライトンは世界中から優れた選手を発掘し、素晴らしいプレーをさせるクラブだが、その中でも三笘薫選手はスペシャルな存在だ」と称賛しました。
しかし同時に、「移籍への支障」についても言及し、「ブライトンは簡単に放出を許さないクラブの方針がある。これはチームに対する称賛でもあるが、移籍交渉が極めて難しいクラブだ」と裏事情を明かしました。
ブライトンは「発掘→育成→売却」を経営の柱にしているクラブです。簡単に言えば「選手を安く買い、高く売る」という戦略で、欧州屈指のタフなネゴシエーターとして知られています。実際に三笘薫選手も、Jリーグの川崎フロンターレから約3億9000万円で獲得されましたが、今ではその市場価値が約80億円を超えに跳ね上がっています。
この背景には、ブライトンが移籍選手に対して「少なくとも獲得時の2倍から5倍の値段」で売却する方針があることが挙げられます。つまり、三笘薫選手を引き抜きたいビッグクラブは、ブライトンが納得するだけの超高額オファーを提示しなければならないのです。
さらに、ブライトンは昨年10月に三笘との契約を2027年6月末まで延長しました。 これにより、クラブ側が三笘薫選手を「簡単には売却しない」という強い意思を示したとも言えます。選手の契約期間が残っていることは移籍市場において大きな影響力を持ちます。契約が長ければ長いほど、放出する際の移籍金は高額になるからです。
そのため、三笘薫選手のプレーに惚れ込んでいるビッグクラブが交渉を進めたとしても、ブライトン側の強気な姿勢が障壁となり、簡単には成立しない可能性が高いのです。 三笘薫選手自身は今季、負傷から復帰しながらも安定したパフォーマンスを披露しています。
ブライトンでのプレーを続けることも一つの選択肢として正解と言えるでしょう。プレミアリーグでさらに実績を積み上げれば、その価値はさらに高まり、次のステップへの道がより確かなものになるからです。
一方で、欧州のビッグクラブが三笘薫選手に興味を示し続けることは間違いありません。ロマーノ氏の発言からも、三笘薫選手が「世界でも特別な存在」と評価されていることが伝わってきます。三笘薫選手の移籍がすぐに実現するかは不透明ですが、ブライトンというクラブのタフな交渉姿勢や現行契約の存在がカギとなっています。
コメント