【キリンチャレンジカップ2023】サッカー日本代表VSペルー代表戦の感想。三笘が1ゴール1アシストの大活躍!

サッカー日本代表VSペルー代表の試合の流れとハイライト

2023年6月23日、大阪のパナソニックスタジアム吹田でキリンチャレンジカップ行われ、サッカー日本代表はエルサルバドル代表に続いて、南米の強豪ペルー代表を打ち破り、6月のシリーズを連勝で締めくくりました。

日本代表の基本システムは4-1-2-3。ヨーロッパの舞台で輝いた選手たちが数多く先発メンバーに名を連ねました。

激しい競り合いが繰り広げられる中、選手たちは一歩も引かず、ハイレベルな試合を演じました。以下はこの試合の流れとハイライトです。

伊藤洋が先制

試合が進むにつれて、日本は徐々にボールを保持する時間を増やしました。特に右サイドの伊東純也は圧倒的な存在感を示し、鋭いドリブル突破から数々のチャンスを作り出しました。前半22分、伊東純也のパスから遠藤航を経由して左サイドバックの伊藤洋輝に展開し、伊藤洋輝の強烈な左足ミドルシュートで先制点を奪いました。

三笘が2点目で前半終了

同37分には、中村航輔を起点とする立ち上げから見事なビルドアップが繰り広げられ、最終的には左サイドでパスを受けた三笘薫がボックス左に侵入してカットインシュートを決め、追加点を奪いました。前半を2点リードで折り返しました。

後半

後半に入ると、日本は相手に押し込まれる展開となりましたが、守備陣は体をはって固く守り、攻撃をはね返しました。

交代選手を投入しながらも、日本は球際での強さを維持し、バイタルエリアで仕掛けた三笘がボックス左で相手DFの股を抜くクロスを供給し、正面に走り込んだ伊東純也がゴールを決めました。

前田大然がダメ押し4点目

さらに、相手のミスに乗じて前田大然が得点を重ねて4点のリードを築きました。終盤に1点を返されましたが、最終的には4-1で勝利を収めました。

筆者の感想

この2試合で日本は10得点を挙げ、1点しか失いませんでした。日本代表がペルー戦で示したボール支配率は41%でしたが、ペルーの選手たちにはあえて持たせて、自分たちのボールになればクオリティの高いカウンターで得点ができていました。

 

銀あし
銀あし

攻撃と守備の両面でスピードを武器に相手を上回り、数々の得点を生み出しました。個々の力とチームの組織がうまくかみ合い、充実した6月のキリンチャレンジカップとなりました。

 

日本代表のスタメン

日本代表の基本システムは4-1-2-3でスタメンは以下のようになりました。かねてから森保監督が徹底しているいい守備からいい攻撃をすることに加え、縦に速い攻撃とボールを運びながらじっくり攻める攻撃の使い分けができていました。

また、基本システムは4-1-2-3でしたが、攻撃の時は4-3-3、守備の時は4-2-2とシステムも使い分けをしていました。この使い分けは相手のシステムとのかみ合わせと、どこでボールを奪って攻撃に転ずるかを意識したものだったと思われます。今回、チームはさらに成熟度が増しました。

 

選手交代

経過時間交代選手
後半0分旗手怜央→守田英正
後半16分古橋亨梧→前田大然
菅原由勢→相馬勇紀
後半26分鎌田大地→久保建英
伊東純也→堂安律
後半36分遠藤航→瀬古歩夢

 

各選手の採点と寸評

ペルー代表戦に出場した日本代表選手と監督のパフォーマンスを、採点し評価してみました。(10点満点)

スターティングメンバー

GK 中村航輔(6.25)

中村航輔は90分間通じて相手に与えたチャンスは少なく、稼働率は低めでした。しかし、素晴らしいスーパーセーブも見せました。相手のミドルシュートに対して横飛びし右手だけのさえたプレーを披露しました。

バックパスの処理などで落ち着きをみせました。失点は仕方がなかったと思われます。彼は久々の代表招集で再び自己をアピールすることに成功しました。

DF  菅原由勢(7.25)

菅原由勢は試合を重ねるごとに存在感を高めています。彼は守備力はもちろんのこと、インナーラップでの攻撃参加や決定的なパスやシュートも見せました。

また、彼は伊東サイドを空ける立ち位置など、見事な柔軟性を披露しました。得点に絡み攻撃面で高質なプレーを連発していました。。守備でもクエバに自由を与えませんでした。

DF  谷口彰悟(6.5)

谷口彰悟は2試合連続でしっかりとディフェンスラインを統率し、オフサイドを誘発しました。タイトなディフェンスで多くの決定機を与えませんでした。

特に板倉との相性は抜群でした。前半終盤にはネットを揺らされましたが、対人プレーでも圧倒的な強さを見せました。ビルドアップ時の持ち運びも優れていました。

 

DF  板倉滉(6.5)

板倉滉は相変わらず抜群の安定感を示しました。圧巻のラインコントロールにより、決定的なチャンスを相手に与えませんでした。1失点こそしましたが、不安になるようなプレーはありませんでした。

菅原が攻撃参加した際に背後を突かれる場面はありましたが、しっかりと対応し、広範囲な守備力を見せつけました。

DF  伊藤洋輝(7.0)

彼は得意の強烈なミドルシュートで先制点を挙げました。嬉しい代表初ゴール。三笘との連携ではパスミスなどもありましたが、攻撃に無理をせずに三笘が活躍できるスペースを作り出しました。

ビルドアップの改善点はあるものの、守備面での対応も冷静で大きな貢献度を示しました。

MF  遠藤航(7.0)

彼はセカンドボールを積極的に拾い、守備で懸命に体を張って最終ラインを助け、相手の攻撃の芽を摘み続けました。鎌田にスペースを作り、自由なプレースタイルを発揮させ司令塔としての役割を果たさせました。

カウンターの起点にもなっていました。彼は正キャプテンとしてデビュー戦を迎え、その活躍には誰もが納得しました。

MF 旗手怜央(6.25)

彼はエルサルバドル戦と比べるとボールに関与する場面は少なかったです。しかし、バランサーとしての役割をうまく果たし、三笘との相性の良さを改めて示しました。

目立ちはしなかったものの、フリーラン、縦への推進力など、随所で持ち味はみせました。自身の強みを存分に発揮することに成功しました。

MF  鎌田大地(7.0)

彼は司令塔として君臨し、アシストも記録しました。先制点と追加点は彼が起点となったプレーから生まれました。彼の幅広いスキルは見事であり、ライン間やスペースに頻繁に絡み、長短のパスを巧みに使い分けて攻撃の軸となりました。

彼の独特なリズム感によるゲームメイクは、ペルーの守備陣を翻弄しました。

 

MF  三笘薫(8.0)

彼は左サイドで躍動し1ゴール1アシストを記録しました。37分にカットインから独力で切り込んで追加点を奪い、ファンの期待に応えました。

状況に応じた立ち位置取りは見事であり、ワイドに張ってスペースを作り、伊藤洋輝に複数の選択肢を与えたことで先制点が生まれました。得意のドリブルはもちろん、その他のプレーも精度が高かったです。

MF  伊東純也(8.0)

彼は持ち前のスピードを存分に活かし、相手を驚かせました。菅原と組んで縦関係でうまく連係しながら右サイドを制圧し、相手を困らせたました。

後半にはゴールを奪取し、数字の結果を残しました。得点シーンは落ち着いていて、パフォーマンスは見事でした。

FW 古橋亨梧(6.5)

2試合連続のゴールはありませんでした。両翼の輝きに比べると存在感は薄かったです。欲しいタイミングでのプレーが得られなかった部分は苦しいところです。

危険なシュートは打てず、やや不完全燃焼な結果となりました。しかし、エリア内での動きや嗅覚の鋭さは随所で見せ、オフ・ザ・ボールの動きは秀逸でした。

 

途中出場

MF 守田英正(6.25)

彼は後半開始から旗手に代わって出場しました。絶妙なポジショニングと巧みなカバーリングで相手に仕事をさせませんでした。遠藤との中盤コンビネーションは81分まで圧巻でした。

攻守のバランスを取る点で冷静で優れたパフォーマンスを見せました。中盤のクオリティーを落としませんでした。

FW 前田大然(7.0)

彼は投入直後から快足を生かしたプレッシングで、ファーストディフェンダーとして相手のビルドアップを苦しめました。

75分には相手のパスミスを見逃さず、GKとの1対1を冷静に制してゴールを奪いました。

DF  相馬勇紀(6.25)

61分に菅原に代わって投入されました。彼は今回の6月キリンチャレンジカップの練習で継続的に取り組んでいた右サイドバックとして再びプレーしました。

決定的な仕事はできませんでしたが、投入直後にチャンスに絡むなど、積極的にボールに絡んでいました。

MF 堂安律(6.5)

71分に古巣のガンバ大阪のホームである「パナソニックスタジアム吹田」のピッチへ出場しました。エルサルバドル戦ではインサイドハーフでプレーしましたが、この試合では右ウイングに配置されました。

同じタイミングで投入された久保建英と良い連係をみせただけでなく、限られた出場時間ながら、力強いドリブルからあわやPKかというシーンも作り出しました。遠藤航がベンチへ下がってからはキャプテンマークを巻きました。

MF 久保建英(6.25)

堂安と共に71分に投入されました。積極的な試合への入りをみせ、75分には効果的なプレスから相手のミスを誘発し、前田大然のゴールの起点となりました。

彼はインサイドハーフとして鎌田の司令塔の役割を引き継ぎました。終盤にはトップ下としてもプレー。堂安との連携は大きな収穫でした。

 

MF 瀬古歩夢(‐‐‐)

彼はプレー時間が短く不足していたため、採点不可能で対象外となります。

 

監督

監督 森保一(7.0)

縦に速い攻撃で大量4得点。選手層の厚さを確認できたシリーズとなりました。エルサルバドル戦から6名の選手を変更し、特に鎌田のインサイドハーフ起用は大成功でした。

三笘と伊東の個々の力を生かした戦術を使い、2点を先取しました。後半では選手を積極的に交代させ、相馬を右サイドバック、瀬古を中盤で試すなど、選手層の強化を図りました。6月は充実したキリンチャレンジカップの2試合となりました。

 

中国や韓国など海外の反応

圧倒的な攻撃力でペルーを粉砕した森保ジャパンについて、対戦国のペルー・隣国の韓国や中国・サッカー大国ブラジルのメディアは以下のように絶賛しています。

対戦国ペルーのメディアの反応

「レプブリカ」は、完敗を認めつつ、「90分を通してペルー代表は総合的に劣勢だった」と述べています。一方、「デポル」は、「非常にコンパクトな相手であり、全ての局面で負けていた。バランスを欠いた布陣で厳しい戦いを強いられた」と述べています。

「ESPNペルー」は、16日のペルー代表が韓国代表戦で1-0で勝利したことを引き合いに出し、「チームの半分を変えるという賭けは大失敗だった」と指摘しています。

「ペルー代表はボール支配や短い距離感での連携、サイドバックの攻撃参加などで見事なスタートを切ったが、日本代表が落ち着いた後はペルー代表に大きなダメージを与えた。ホームチームは自分たちのリズムを取り戻し、素早い攻守の切り替えでペルー代表を苦しめた。37分には三笘薫に見事なカウンターゴールを決められ、後半も立ち直れなかった」と述べています。

 

隣国の韓国メディアの反応

韓国メディア『スポーツ朝鮮』が日本対ペルー戦の速報を伝えました。先週金曜日にペルーとの試合で0-1で敗れた韓国代表にとって、日本の試合ぶりには大いなる関心が寄せられました。

日本の驚異的な得点ラッシュに対し、「凄い、サムライブルー!2試合で10得点の爆発!」と称賛し、次のように報じています。

「韓国を1-0で下したペルーが、ほとんど良いところなく日本に完敗を喫した。サムライブルーは攻守両面で才能が活かされ、非常に破壊力を発揮した。ミトマやイトウらがゴールを挙げ、ドウアンやクボも途中出場で輝きを放った。彼らは欧州でプレーする主力選手が次々と力を発揮した。エルサルバドル戦での6ゴールと合わせて、2試合で計10ゴールという圧倒的な数字だ。彼らは6月シリーズを成功裏で終えた」と報じています。

同国メディア「SBSニュース」は速報として「日本がクリンスマン体制を破ったペルーに4-1で勝利した」と報じ、同じく「hankooki.com」は「韓国を1-0で倒したペルーに対し、日本は圧倒的な実力を見せつけた」と述べています。

韓国版「フォー・フォー・トゥー」は大見出しとして「火力爆発の日本が韓国を撃破、ペルーに4-1の大勝利…なんと2試合で10得点!」と報じています。

 

隣国の中国メディアの反応

15日にエルサルバドルを6-0で下した際には、「日本はW杯ベスト8も夢じゃない」と報じていた中国メディア『搜狐』は今回、次のように大々的に報道しています。

「アジアナンバーワンの存在が大きな戦果を上げた。南米5位であり、言わば準欧州トップクラスの強豪を完全に打ち砕いた。欧州を旅する国際色豊かな選手たちが円滑に連携し、日本は南米5位の強力な相手であるペルーのバックラインを徹底的に崩した。彼らはカタールW杯でドイツとスペインを打ち破った熱いチーム。アルゼンチンやブラジルとの対戦でも南米チームが勝つことができると確定している訳ではない。 数日前、森保一監督は2026年のワールドカップにおける日本のインパクトを強調した。彼は日本が、ベスト8進出ではなく、アルゼンチンに代わって新たな世界一となる可能性について言及した。日本がこの野心的な目標を達成するのは、夢物語ではなく、時間の問題と言える。」

また、同メディアは「ペルーのような相手と対戦する日本に比べて、中国はミャンマーやパレスチナと戦っている。このことは両国の大きな差が反映されている。今、日本のレベルはますます高まっており、私たちの代表チームは少なくとも10年遅れている」と嘆くように述べています。

この報道から、中国メディアは日本代表の力強さに注目し、日本の成長を高く評価していることが伺えます。また、森保ジャパンの確かな実力に対して、中国は羨望の眼差しを向けているようです。

 

サッカー大国のブラジルメディアの反応

ブラジルメディア『ge.globo』が、「日本がショーを披露」というタイトルの総評記事を公開しました。

この記事では、出場選手の採点と共に、日本代表の戦いぶりが分析されています。 『ge.globo』は、「サムライたちは、伊東とDF菅原由勢が違いを生み出し、右サイドから攻撃を仕掛けた」と指摘し、日本代表が攻撃の起点として右サイドを活用していたことに言及しています。さらに、「後半はペースを落とすかと思われたが、日本は集中力を切らさずにMF鎌田大地や三笘らが攻撃を展開した」と述べており、2点リードの状況で後半も積極的な姿勢を貫いたことを評価しています。

また、『ge.globo』は日本代表の選手や監督のパフォーマンスについて採点しました。先制点を挙げた伊藤や菅原には7.0と高い評価を与え、三笘には7.5の評価を与えてベストプレイヤーに選出し、次のように評価しています。

「試合に影響を与えるまでには時間がかかったが、彼はなぜ自分が日本のスターであり、なぜ自分が常にスターティングメンバーにいなければならないのかを示した。彼は一対一で危険を生み出し、ゴールやアシストといった決定的な役割を果たした。彼はこの試合でより多くのアシストを記録できた可能性もあった。彼はMF陣では唯一のフル出場だった」

また、監督の森保一にも7.5の評価が与えられました。『ge.globo』は「出場可能な選手たちで、最大の力を発揮できるラインナップを完成させた。チームは集中力を維持し、素早いトランジションとボールホルダーへのプレッシャーを示し、試合のバランスを素早く崩すことに成功した」と評価し、「理想的なパフォーマンスを引き出した」と称賛しています。

 

2023年6月20日開催日本代表VSペルー代表戦の見逃し配信を無料で見る方法とは?

今回2023年6月20日に開催された森保ジャパンのサッカー日本代表VSペルー代表戦を見逃してしまった方はABEMAのアプリで「無料ハイライト」が見れます。スマホやタブレットでアプリをダウンロードして見てください。

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