ブライトンの日本代表MF、三笘薫選手が、1月19日、敵地オールド・トラフォードで行われたマンチェスター・ユナイテッド戦で2試合連続となるゴールを挙げ、プレミアリーグ通算15得点とし、レスターで活躍した岡崎慎司氏の持つプレミア日本人最多得点記録を塗り替えました。フル出場で先制アシストも記録し、チームの3-1の勝利に大きく貢献。記念すべき試合を白星で飾りました。
執念が生んだ記念のゴール
後半15分、右サイドのミンテ選手からのクロスに対し、ファーサイドに位置取った三笘選手は、果敢に飛び込み、相手選手との激しい競り合いの中、懸命に右足を伸ばしました。
わずかにボールに触れ、押し込んだその一撃は、まさに執念が生んだゴールと言えるでしょう。
ゴール後、三笘選手は敵地まで駆けつけたサポーターに向かって膝から滑り込み、喜びを爆発させました。
試合後、三笘選手は「味方が、クオリティーの高いボールを出してくれた。僕自身は軽く触れるだけだった」と謙虚に振り返りました。
しかし、1-1の同点からチームを勝利に導く貴重な決勝点は、記念のゴールとなり、ゴールへの嗅覚を研ぎ澄まして高い集中力を持ってプレーしていたからこそ生まれた、わずか数センチの攻防を制した結果と言えるでしょう。
プレミアリーグ日本人最多得点記録更新の偉業
プレミアリーグ参戦3季目にして通算15得点という偉業を達成した三笘選手。
これは、国際Aマッチ50得点を記録した岡崎慎司氏が、プレミアリーグ で114試合を要した日本人最多ゴール記録を、わずか74試合でスピード更新するという快挙です。
かつて岡崎氏は「プレミアの前線には怪物しかいない」と語り、献身的なプレーで評価を得ていましたが、途中交代も多くありました。
一方、三笘選手は今季リーグ戦出場時間がGKを除いてチーム1位と、チームの中心選手として活躍。「もっと、もっと取らないと」と更なる高みを目指す貪欲さを見せています。
Kaoru Mitoma makes history 👏 pic.twitter.com/FbD6atvQHz
— Premier League (@premierleague) January 19, 2025
マンU「夢の劇場」での圧巻パフォーマンス
「夢の劇場」と呼ばれるオールド・トラフォードでの試合前には、先日亡くなったマンチェスターUの名手、デニス・ロー氏を追悼する式典が行われました。
レジェンドに勝利を捧げるための舞台が整う中、三笘選手は開始5分にも絶妙なトラップでロングボールを収め、先制点を演出していました。
2013年3月には香川真司氏がハットトリックを達成したこともある、イングランドを代表するスタジアムで、1得点1アシストという圧巻のパフォーマンスで3-1の快勝劇を演出しました。
攻撃面だけでなく、後半38分には猛ダッシュでゴールライン際まで戻り、ピンチを防ぐなど、守備面でも存在感を発揮。
ゴール前へのスプリント力の向上も目覚ましく、「今日のような強度や勝ちたいというメンタリティーを出せば、もっと上に行ける」と力強く語りました。
最多得点記録を通過点とし、更なる高みを目指し走り続ける三笘選手の今後の活躍に、ますます期待が高まります。
ブライトン監督も絶賛!三笘薫選手の才能
ブライトンのファビアン・ハーツラ-監督は、三笘選手に対し「カオルは全てを持っている。スピードがあり、1対1でも優れ、決定力もある。わずかな時間であっても狭いスペースの中でどうすればチャンスを作ることができるか解決策を見つけることができる」と最高の賛辞を贈っています。
三笘薫選手の幼なじみ田中碧選手も同日ゴール
三笘選手の活躍とともに、同日に行われたイングランド2部チャンピオンシップ第27節、シェフィールド・ウェンズデイ戦でゴールを決めた、リーズ所属の田中碧選手の活躍もSNS上で大きな話題となりました。
田中選手は後半アディショナルタイムに技ありのヒールキックで2試合連続ゴールを記録。
田中選手と三笘選手は、川崎市の鷺沼小学校時代からの幼なじみで、将来は日本代表としてワールドカップに出場することを夢見て、共に川崎フロンターレの下部組織で切磋琢磨(せっさたくま)した仲です。
カタールW杯のスペイン戦では、三笘選手の折り返しに田中選手が決勝点を決め、優勝候補を撃破するという劇的な勝利に貢献しました。
コメント