日本代表DF板倉滉選手(28)が、オランダ1部リーグの名門クラブ・アヤックスへ完全移籍することが発表されました。この記事ではその内容について記しています。
アヤックスへの移籍決定・背番号は?
日本代表のディフェンダー、板倉滉選手が、2025年8月8日、ドイツ1部ボルシア・メンヒェングラートバッハ(ボルシアMG)からオランダの名門アヤックスへ完全移籍することが正式に発表されました。
板倉選手にとって、オランダリーグでのプレーはフローニンゲン時代以来5シーズンぶりの復帰となります。契約期間は2029年6月30日までの4年間で、さらに1年間の延長オプションも含まれています。背番号は「4」に決定し、自身初となるUEFAチャンピオンズリーグ(CL)への挑戦が待っています。
アヤックスはオランダリーグで最多28度の優勝を誇り、UEFAチャンピオンズリーグ(チャンピオンズカップ時代含む)でも4度の優勝経験を持つ、まさに欧州屈指のビッグクラブです。同じく板倉選手の獲得に積極的だったと言われる2連覇中の王者PSVを退け、名門中の名門を選んだ形となります。
今回の移籍は、アヤックスのチーム事情も大きく影響しています。19歳のオランダ代表DFヨレル・ハト選手がイングランド1部チェルシーへ移籍したことで、左サイドバックとセンターバックを兼任できる板倉選手に白羽の矢が立ちました。
【公式発表】
🇯🇵板倉滉がアヤックスに移籍
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— Madridista 92:48 (@RMCF_Minuto93) August 8, 2025
(Xより引用)
板倉選手のキャリアと評価
現在28歳の板倉選手は、神奈川県の名門・川崎フロンターレのアカデミーで育ち、プロキャリアをスタートさせました。その後、ベガルタ仙台への期限付き移籍を経て、2019年1月にイングランド1部マンチェスター・シティへ移籍。労働許可の問題からすぐにオランダのフローニンゲンへ期限付き移籍し、そこで2年半にわたり活躍しました。
2021-22シーズンはドイツのシャルケでプレーし、ドイツ2部リーグの優勝と1部昇格に大きく貢献しました。そして2022年夏にはボルシアMGへ完全移籍し、加入1年目からレギュラーとして定着。昨シーズンはリーグ戦31試合に出場し、3ゴール1アシストを記録するなど、守備の要としてチームを支えました。
アヤックスのフットボールディレクターを務めるアレックス・クロース氏は、板倉選手について「対人戦に強く、ボール扱いにも長け、戦術理解にも優れる。経験と安定感に加え、リーダーとしてチームを導く力を持っている」と高く評価しています。板倉選手は、アヤックス史上初の日本人選手となることについても触れ、「数ヶ月にわたり丁寧に進めてきた移籍案件であり、彼は我々のクラブ史上初の日本人選手という特別な存在となる」とコメントしています。
板倉選手自身も「日本では誰でもアヤックスを知っています。ここで良いプレーをして皆さんに誇りに思ってもらえるように頑張ります」と、新天地での活躍を誓っています。
移籍金と古巣への連帯貢献金
今回の移籍金は、1050万ユーロ(約18億円)に200万ユーロ(約3億4000万円)のオプションが追加され、最大で1250万ユーロ(約21億4000万円)に上ると報じられています。日本代表のスタメンを張るセンターバックとしての評価が、この高額な移籍金に表れていると言えるでしょう。
さらに、サッカー界には連帯貢献金という素晴らしい制度があります。これはFIFAの規約に基づく国際ルールで、満12歳から23歳までに選手が所属したすべてのクラブに対し、移籍金に応じた金額が分配されるというものです。板倉選手の場合、21歳まで在籍していた川崎フロンターレとベガルタ仙台に連帯貢献金が支払われます。推定される金額は以下の通りです(1ユーロ172円で計算)。
- 川崎フロンターレ: 3.5% → 約6,300万円~7,500万円
- ベガルタ仙台: 0.5% → 約900万円~1,100万円
つまり、板倉選手の移籍によって、日本のクラブへ合計で約7,200万円~8,600万円もの連帯貢献金が支払われる見込みです。これは、Jリーグのクラブにとって大きな収入源となり、若手育成への投資など、日本のサッカー界全体の発展に貢献するでしょう。
移籍に対する様々な声
板倉選手のアヤックス移籍の発表を受けて、インターネット上やSNSでは様々な意見が飛び交っています。アヤックスは名門クラブである一方で、オランダリーグがドイツのブンデスリーガのような欧州5大リーグに含まれないことから、
- 「キャリアダウンだね」
- 「もっと上を目指せた選手なのに」
- 「オランダのリーグレベルは落ちる」
- 「プレミアで見たかったのは否めない」
といった疑問視する声も一部で見受けられました。
しかしその一方で、
- 「超名門じゃん」
- 「世界的ビッグクラブ」
- 「CLの常連チーム」
- 「アヤックスで日本人がプレーする日が来るとはね」
- 「名選手が活躍してきたチーム」
- 「名門クラブで4番ってすごすぎ」
- 「リーグレベルを気にする人がいるけど、アヤックスは別格」
といった、オランダ屈指の名門入りを歓迎し、期待する声も多く寄せられています。
アヤックスでの活躍は、来年に迫る北中米ワールドカップに向けて、板倉選手自身のさらなる成長と、日本代表の守備の要としての地位を確立するために非常に重要です。名門クラブの歴史に名を刻み、日本人ディフェンダーの存在感を世界に示すことができるのか、板倉選手の新たな挑戦に注目が集まります。
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